交通事故の物損事故を後から人身事故にすることは可能!手続き方法とは?

交通事故14

交通事故の被害者になった時、既に物損事故として届けてしまった後だったとします。しかし、届けた後に症状が出始めたことで人身事故へ切り替えたくなる場合もあるでしょう。物損事故と人身事故では賠償額が大きく異なるため、正しい方へ切り替えることも大切です。

ここでは、物損事故から人身事故へ切り替える時の方法や切り替えた方が良い理由についてご紹介します。

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物損事故と人身事故の意味とは?

交通事故における物損事故とは、死傷者が出ずに車両などが壊れた事故のことを指します。壊れた物は車両だけでなく、ガードレールや電柱・家屋・フェンスなどですが、ペットも物として扱われるため、交通事故でペットが死傷しても物損事故になります。

物損事故は被害者であっても、受け取る損害賠償の金額は少ないです。また、実況見分調書は必要なく、事故状況を簡単に記録した物件事故報告書を作成します。一方、人身事故とは被害者が怪我や障害・死亡などの状態を負った事故のことです。

治療費や慰謝料・休業損害などの賠償金が請求できます。人身事故の場合、事故状況を示した実況見分調書を警察が作成する決まりです。実況見分調書は、交通事故の状態を立証する重要資料になります。

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人身事故への切り替えはなるべく早く行う!その理由とは?

物損事故として届けを出した場合でも、後から人身事故に切り替えることは可能です。例えば、交通事故直後は症状がなくても、数日~数週間後に痛みが出るケースはよくあります。

また、交通事故当時に物損事故にしてほしいと言われ、了承してしまったけれど納得できない時などです。ただし、早い段階で切り替えをしないと無効になるので、なるべく早めに手続きをしましょう。早く切り替えた方が良い理由として、期間が開いてしまうと該当する交通事故との因果関係が疑わしくなってしまうからです。

明らかに原因が異なる場合や長い期間が開いてしまうと、切り替えられない場合もあります。基本的には交通事故から1週間以内、遅くても10日以内に手続きするのが望ましいと言えます。

人身事故への切り替え手続き方法とは?

人身事故への切り替えでは、まず医師の診断書を用意します。交通事故後は速やかに病院へ行き、交通事故との因果関係が記載されている診断書を作成してもらうことが必要です。また、手続きを行う時には、被害者の車両を持っていきます。

持っていく理由は車両の状態を見ながら、交通事故と症状の因果関係を調べることもあるからです。もし走行不能な状態だったり、修理に出したりしている場合は、車のナンバープレートと車両全体が分かる写真を持っていきましょう。

その他に、運転免許証や印鑑・車検証なども必要です。必要なものが揃ったら交通事故現場を管轄する警察署へ行き、切り替え手続きの申請をします。警察署へ事前に電話をして、予約をするのがマナーです。切り替えは専門の職員が手続きをするため、スムーズに対応してもらうためにも予約をしましょう。

必要書類と人身事故に切り替える条件が揃っている場合、実況見分の予約ができます。人身事故の場合、実況見分調書を作成するため、被害者の立会いのもとで実況見分をする決まりです。被害者は当時の状況を説明し、加害者と会話したことがあれば伝えます。

その際、自分が有利になる虚偽の発言をしてはいけません。加害者と言い分が異なる場合は多いですが、明らかに嘘を言った時には指導や罰を受ける可能性があります。

警察で手続きされなかった場合はどうする?

警察によって人身事故と認められると人身事故証明書が発行されます。ただし、時間が経ちすぎている場合などは切り替えを拒否されることもあるでしょう。その時には保険会社へ「人身事故証明書入手不能理由書」を提出します。

この書類があれば人身事故を物損事故として届けてしまった理由を記載できるため、場合によっては人身事故扱いになります。人身事故扱いになると、治療費や休業損害・慰謝料なども払ってもらえるため、諦めずに手続きすると良いでしょう。

人身事故へ切り替えた方が良い理由とは?

物損事故として手続きしてしまっても、後から人身事故と判明した時には諦めずに切り替えることが大切です。切り替えによって人身事故証明書を警察から発行してもらえます。

この書類があれば、保険会社や職場に請求書や報告書を提出する時、スムーズに人身事故と伝えることが可能です。自賠責保険や対人賠償責任保険などもしっかりと支払ってもらえます。物損事故のままにしておくと賠償金は少なくなり、治療費などの自己負担が増えてしまいます。

職場への報告や休業手続などもスムーズにできます。実況見分調書が作成されるのも切り替えた方が良い理由の一つです。実況見分調書は警察と関係者が立ち会って作成するので、しっかりと現場の状況がまとめられて信用性が高い書類とされています。

この書類は保険請求でも役立ちますが、刑事事件などで示談や裁判をする時にも必要です。正しい過失割合を判定するために、実況見分調書を参考にしています。物損事故で作成する物損事故報告書だけでは、お互いの過失割合を判断するのは難しいです。

よって、人身事故として示談や裁判をする場合には必ず人身事故へ切り替え、実況見分調書を作成してもらうと良いでしょう。加害者が不適切な運転をして、交通事故が起きた場合もあります。その時には、人身事故として処理されている方が加害者を適正に処分できるでしょう。

反省がなかったり、加害者が虚偽の報告をする場合もあり、不適切な運転をやめさせたい時にも有効です。人身事故では、加害者は刑事罰が適用される可能性があります。

切り替えが難しい時は専門家に相談するのも手段!

物損事故から人身事故へ切り替えたい時、本当に切り替えられるのか心配な場合もあります。また、重篤な症状が出てしまい、痛みで手続きするのが億劫になる場合もあるでしょう。そのような時には、弁護士など法律の専門家に相談するのも一つの手段です。

専門家に依頼した場合、手付金や報酬金などの費用は必要ですが、手続きを代行してくれるため、スムーズに人身事故へ切り替えられます。物損事故の場合、修理費のみを実費で請求するだけなので、請求方法は簡単です。一方、人身事故になると損害賠償の計算をしてから示談交渉も進めるため、請求方法が複雑になってしまいます。

それらも含めて弁護士に依頼できるため、被害者はストレスや手間も少なく、治療に専念できるでしょう。